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家族の団らんとカニ

家族が皆揃ってご飯を食べるという機会は中々巡って来ないものではないでしょうか?
意外と簡単にすれ違うもので家族の構成メンバーが多ければ多いほど、全員が揃うということの難易度は高くなるのだと思います。
私は父と母それに兄と弟の5人家族。少子化とうたわれる事の多い現在ではまぁまぁの規模ではないでしょうか?
父は仕事で遅く帰って来る事が殆どなので平日は父の帰りを待たずに夕食を済ませます。かといって父以外の私達全員が一緒に夕食をとれるわけではありません。
高校生の兄と私そして中学生の弟は皆部活やクラブに励んでいる為、帰宅時間はまちまちですし朝練で早く出てしまう事も多々あります。休日返上で練習をしたり試合があったりととても忙しいのです。
そんな状況下では平日も休日も関係なく、皆が揃って食事をするということはとても難しいのです。
けれどそんな我が家の食卓で昔から変わらずに皆が揃って食べるのが「カニ」です。お寿司やカニ料理ではなく、ゆでたカニです。
カニはその場で剥いて食べるのでそこにいないと食べる事が出来ません。わざわざカニの身を取って残しておいてくれる何ていう親切な人は残念ながらうちの家族にはいません。皆、カニが大好きなので我先にと食べる事はあっても譲ってくれるようなことは皆無なのです。
ですからカニが食べられると分かると自然に皆が集まり、そして同時に食べ始めるのです。もちろん、全員が家にいる休日のお昼等にあわせてカニを用意する母の功績も忘れてはいけないでしょう。けれど、不思議な事にどれだけ喧嘩をしていたとしても嫌な事があったとしても、何故かカニの時だけは皆同じテーブルに座るのです。
実際、私もカニを食べたいと思うものの父の顔を見たくない時もありましたし、喧嘩をして弟と一緒に何て食事をしたくないと思う時もありました。けれどそれでもやはり父と弟と一緒にカニを食べていました。
もちろんカニを食べたいのが1番なのだと思いますが、それ以外にもうまくは言えませんがカニにはパワーがあるのだと思います。我が家に限った事で言えば、小さな頃からカニの時だけは皆揃って食べるということを繰り返しているため、それらがいつの間にか染み付き当たり前になっているのだと思うのです。
他の料理や食べ物には当てはまらず、あくまでカニ限定ですが何にせよ家族皆が揃うきっかけのようなものがあるのはやはり良いと思います。
間違いなく「カニ」は我が家の団らんの鍵です。この先何年も変わらず、その役目を果たして行って欲しいと思う私です。

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