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キッチンバサミは強い味方

私にとって戦友とも言える欠かせないアイテム、それは通販で購入したキッチンバサミです。
マイ箸ならぬマイキッチンバサミは私にとってとても大切なものです。
そもそも私が何故キッチンバサミに興味を持ったのかというと、それは私の大好物のカニと我が家の家族構成に関係があります。
私の大好物は物心ついた時から今でも変わらずカニです。
我が家の食卓にカニがお目見えする頻度はそう多くはありませんでしたが、1年に何度かは必ず茹でたカニを食べる事が出来たものです。今でもかに通販でよくいただきます。
そこで問題となって来るのが私の家族です。
実はカニを好物としているのは私だけではないのです。
普段はどちらかと言うと似ていないと評される事の多い私達家族ですが、何故かカニに関しては家族満場一致の大好物なのです。
それでも私が小さい時、小学生の低学年くらいまででしょうか?父や母はカニを剥いては身をくれていたものです。
ところが小学校高学年になってくると自分で剥いて食べるように言われ父や母は助けてくれなくなったのです。
そこから私の苦悩が始まります。
私には2人の兄がいます。兄達も同じようにカニが大好きですが、私が幼い頃は「僕、お兄ちゃんだから」と言ってカニの身を譲ってくれたりしたものです。けれど大きくなるにつれそんな可愛らしさは何処かへ跡形もなく消えてしまいました。
私は大好きなカニを食べるのに父、母、兄達2人の計4人を相手に奮闘しなければならないのです。
1番力もなく剥くのが下手な私は食べるのに時間がかかって仕方ありません。
しかもカニは1人1人にと分配されるのではなく言わば早い者勝ちの争奪戦です。
単純に考えても分かるように、剥く事になれている父、そして食べ盛りの兄達。圧倒的な早さにパワーで有利な男性陣に私なんかが対抗出来る術はなくいつも悔しい思いをしていました。
食卓にカニが並ぶかどうかの権限を持っている母だけは、見えない圧力でも振りまいているのか?きちんと自分の食べる分を確保し争奪戦には参加していませんでした。
どう考えても私が1番不利な状況でハンデも与えてもらえず、大好物のカニが兄達の口の中に消えて行くのを見るのはこの上なく不愉快でした。
食べ物の恨みは恐ろしいと言いますが、まさに執念で兄達に対抗する方法を模索していた時に見つけたのがキッチンバサミです。
力もない、手で剥くのも下手な私にキッチンバサミはもってこいの道具でした。
カニはキッチンバサミで剥くと簡単に食べられると分かりすぐにキッチンバサミを買いに行った私です。
初めてキッチンバサミを手にカニ争奪戦に参加した時は慣れていない事もあってか、まだ父達には追い付けなかったものの、それまでに比べるとより多くの身をを食べられるようになっていました。
使い始めて5回目を過ぎる頃には父達と互角に張り合えるようにまでなり、最近では圧勝とまでは行きませんがカニを堪能出来る余裕すら出て来るようになりました。
キッチンバサミなくして私は戦えません。
カニ好きの私が我が家でカニを食べるには必要不可欠なアイテムです。
ますます使いこなしてより多くのカニを食べれるようになろうと思います。

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